海外小学生の日本語作文練習帳

外国語が第一言語の小学生(12年生まれ)が書いた日本語の作文を延々とアップしていくブログです

十月十二日の作文

ぼくの家族   イル・ボンナム

グッピーかわいいね。」

 母がうっとりした。

 僕の家族は、ぼく、母、父の3人だ。グッピーが家に来て家族が3人から7人になった。

 水曜日の科学でなぜかグッピーをもらった。オス1ぴき、メス1ぴき。これで家族は5人だ。

 3時になるとライトをつける。ぼくはライトのかわりにホタルイカを水そうに入れてもいいと思う。グッピーを見に行くとグッピーは上にあがってくる。えさだ!えさだ!と思うからだろう。

 えさをあげるといっしょうけんめい食べる。そのすがたはまるでけんかしているみたいだ。なぜかというと、ぶつかってぶつかってぶつかるからだ。

 さいきん、赤ちゃんが2ひき生まれた。これで家族が7人になった。

 グッピーがふえて、百ぴき、いや千びき、一万びき。水そうが大きく大きく、いつか家全体が水そうになるかもしれないな。

 

 

お久しぶりです。作文が少し負担になっていたようなので、休んでいました。

自治体でバイリンガル言論大会というのが開かれるのを知り、子供に参加してみるか聞いたところ「挑戦したい」とのことだったので、久しぶりに作文を書かせました。

 

テーマは「家族」。家族の話がグッピーの話になってしまいましたが、これもなかなかユニークで楽しいのではないかと思います。

八月二十一日(金)の作文

ねたがない   イル・ボンナム

「ねたがない!どうしよう。」

 きのう家にきたおじいちゃんをえきに見送ってから帰ると中きづいた。今日は作文の日なのに。

 書くことがない。おじいちゃんが家にきたのを作文に書くにはみじかすぎるし、グッピーについては前書いた。それを聞いた母は、

「ねたがないことを書けばいいんじゃない。」

と言った。ぼくもさんせいした。ぼくは手をまるでアパートのように高く上げて思った。やった!ついにねたができた。それで今この作文を書いている。

 ねたがなくても書けるんだ。でも、次はねたがないのをねたにすることはだめ、って母が言っていた。次はこうはできないな。

 

 

ネタがないそうです。

親の私の視点からみると書くことは山ほどあるはずですが、彼にとっては料理しづらい話ばかりだそうで。日常の小さなできごとを料理の仕方次第で面白い作文にする、なんてことを求めるのはレベルが高すぎかな。

仕方なく、あまりやってほしくはありませんでしたが、ネタがないことをそのまま書かせました。

 

先日、遠くに住む義父が突然家に泊まりに来ました。我が家に向かうKTX韓国版新幹線)に乗った後で電話をかけて、「二時間後につくからよろしく」。……韓国ではよくあることです。

こんな状況でも、両親には決して文句を言ってはいけないのも、韓国ではよくあること。義父に何も言えない夫に対するせめてもの反抗に、普段はなかなか手を出せない高めのお総菜屋さんで、五千円分のお惣菜を買い込みました。

 

韓国でもコロナが再拡大していて、夏休みのパンガフ授業も夏休み後の通常授業も、お休みになってしまいました。事情が事情なので、この時期、お友だちの家に遊びに行くことも来てもらうことも気がひけます。

二十四時間ずっと一緒にいる(一人の時間がない)のは、正直私もつらい。子供が一人でできるなにかをやらせようと、子供用プログラミングの本を購入しました。スクラッチ(初心者向けプログラミング言語の開発環境)を使ってプログラミングを学ぶことができるテキストです。スクラッチを使ってゲームを作ります。

これがとても面白いらしく、放っておくと一日中パソコンの前にいます。今までは何でもかんでも私に聞かないと気が済まない我が子でしたが、こちらに関しては、自分でテキストを読み進めて勝手に習得。スクラッチ様様です。なんでもっと早くやらせなかったのか。

子供の視力が気になるところではありますが(汗)、今回の休校期間はスクラッチを最大限生かして乗り切ろうと思っています。

八月七日の作文

グッピースイスイスイ   イル・ボンナム

 グッピーがよりそってスイスイスイ!2ひきのグッピーが水そうの中を泳いでいる。

 水曜日の科学でグッピー2ひきをもらった。赤いのがオス、白いのがメス。ぼくたちは、魚をそだてるセットを買ってそだてることにした。名前もつけた。オスが大(ダイ)、メスが計(ケイ)。

 でも、ケイの体調が悪くなった。なぜかというと白いフンが出たからだ。白いフンは体調ふりょうの合図らしい。ぼくたちがエサをいっぱいやりすぎたからかもしれない。母は、

「大丈夫かな?」

と、心ぱいそうに言った。ぼくもそう思った。

 ケイ、はやく元気になってほしいな。それではやく赤ちゃんをうんで、その赤ちゃんがまた赤ちゃんをうんでくれたらな……。そのためには、ぼくも世話をきちんとしなきゃ!

 

 

8月から夏休みになりました。

夏休みにはなりましたが、パンガフという特別授業があって、子供は、毎週水曜日に小学校で科学実験の授業を受けています。

この前の水曜日、いきなり子供が持ち帰ってきたのが、つがいのグッピーでした。ご親切にも、先生は

「夫婦のグッピーだから子供を産むよ」

とオスとメスを一匹ずつくれました。

 

水槽や水の準備もなにもしていない状態だったので、急いでペットショップへ行って必用最低限のセットを購入。急遽、教えてもらったとおりに水を作って、グッピーを放しました。

狭いプラスチックコップから広い水槽へと、嬉しそうにグッピーは泳いでいきました。

と、ここまでは良かったのですが、翌日、2匹が白いフンをしているのに気づきました。ネットで調べると白いフンは消化不良の代表的な症状だとのこと。急な水の変化にストレスを受けたからなのか、2匹に与えるには多すぎる量のエサを与えたからなのか。

一見とても元気そうに見える2匹。仲良く寄り添って泳ぐ姿をみると、愛着もわいてきます。この体調不良を乗り越えて、早く元気になってほしいです。

 

ちなみに、この作文を読んで、

グッピーは魚だから『赤ちゃん』じゃなくて『卵』を産むんだよな~。まだまだ小学三年生だな~」

と、内心ニヤニヤした私でしたが、グッピーの飼い方を調べているうちに、グッピーは卵生ではなく胎生であることが分かりました。子供に指摘しないで良かったです。ホッ。

七月二十四日(金)の作文

たきできた。下からよんでも、たきできた。   イル・ボンナム

 

「ザーッ。」

 うん動場からたきが流れていてびっくりした。

 何日か前に学校に行くと中ぼくは見た。ぼくのすぐ横をたきがながれている。その日は雨がいっぱいふったからだ。

 雨もザーッ、たきもザーッ!ザーザー天国だ。たきは、3~5こくらいある。さらに学校へいくときだけではない。かえるときもだ。お友だちと家にかえっているときもたきが朝と同じようにあった。

(わー。まだのこってたのか。)

 でもぼくは、そのたきをもっとはくりょくのあるたきにしたいと思った。ぼくは、

(ビックライトがあればなー。たきを大きくできたのに……。)

 でもぎゃくにこうも思った。

(ぼくがのみこまれるかもな……。)

 

 

題名を回文にしたところ、子供の遊び心に驚きました。

我が子の作文は、ドラえもんの登場率が高いです。

 

自然災害が立て続けに起こっている昨今、この作文を掲載するか悩みました。が、子供には悪意はまったくないこと、またこのサイトは子供と日本にいる家族との内輪のサイトだということからアップしました。滝のようになった雨水の流れへの感嘆と、災害への恐れとが複雑に絡み合った心境が感じ取れます。

先日、こちら韓国も恐ろしい大雨に見舞われました。夜間だったため家にいましたが、ものすごい雷と大きな雨粒が打ち付ける音に、なかなか眠れなかったです。翌日の道路は流された土砂で埋め尽くされていました。

コロナのときもそうでしたが、普通だと思っていた日常が、普通ではなく有難いものなのだのだと改めて感じます。被災者の方の生活が早く元のようになること、新たな災害がこれ以上起きないことを願ってやみません。

 

夏になり、学校が終わってからも長い時間外で遊びたい我が子。作文を書く時間が少し負担になっているように見受けられます。

来週から、少し趣向を変えた作文指導をしてみようと思います。

具体的には、一週目は新聞記事を書きうつし(正しい日本語の感覚を養う)、二週目は作文を書く、という二週間ベースにするつもりです。

新聞記事は、子供新聞が手に入ればより良いのですが、そう簡単には手に入らないので、インターネットで探してみようかと思います。なにかおすすめがあれば、教えてください。

七月十七日(金)の作文

ベランダ紹介  イル・ボンナム

 今からベランダにある植物をしょうかいする。

 まずはゼラニウムだ。カのきらいなにおいがするけれど、ぼくはそのスーッとするにおいがすきだ。

 次はピレアグラウカ。葉はまるでちいさなはすの葉が連なったような形で、水をあげるだけでそだつから育てやすい。

 花キリンは花が赤くてきれいだ。ゲンペイカズラは花の形がベルみたいだ。白い花の中に赤い花がある。いつかそこから音が聞こえてくるかもな。

 虫が多いのは豆、シクラメンハートカズラだ。その虫は未来からやって来た虫でドラえもんの道具、フエルミラーを持っているのかもしれない。なぜかというと、虫たいじを一日に一回かならずやるのに、次の日になるとまたすごい数の虫がいるのだ。

 ベランダにはあとバジル、ミニトマトなどいろいろな植物がある。

 植物には、花がきれいなどのいい点と、虫がいっぱいいるなどの悪い点どっちもある。ぼくはそのいい点をいかしたいと思っている。

 

 

学校が始まったので、家で何か特別なことをする時間がなくなりました。なので、今回も「ネタがない!!!」そうです。

そこで今回は、七月十日に書いた作文でちょろっと紹介した我が家のベランダにある植物について紹介することにしました。

※七月十日の作文も、本日アップしました。併せてご覧ください。

 

個人的にはゲンペイカズラの「いつかそこから音が聞こえてくるかもな」という表現が好きです。ドラえもんのフエルミラーの話もよくできた例えで、退治しても退治しても増え続ける虫を上手に表していると思います(フエルミラーとは、ミラーに移したものが倍になる鏡です)。本当にそんな感じです。

 

ベランダの紹介をするというので、今まで名前も知らずに育てていた植物の名前を全部調べました。

我が家では「キリン草」と呼んでいた植物の本当の名前は、「花キリン」だということがわかりました。この花キリン、実は多肉植物なんですって。葉が薄いので多肉だとは思わずたくさん水をやっていましたが、これからは少し水やりを控えようかと思います。簡単に育つし、一年中花が咲いているので私たち親子の大好きな花です。

ゼラニウムも、我が家では「蚊取り草」と呼んでいました。花屋のおじさんに「蚊を追い払ってくれるよ~」と言われたからです。葉を手でこすると、ほのかな柑橘系の良い香りがします。確かにゼラニウムオイルは蚊よけにも使われているようですが、ゼラニウムを置いているだけではダメなようで、蚊はたくさん入ってきます。

ゲンペイカズラは、先日の作文で「名前?植物」と表現していたものです。冬の間、葉っぱが全部落ち切って一見枯れてしまったようになっていたのですが、冬芽のようなものがあったので念のため捨てずにいた所、春になって見事な復活を遂げました。ベルのような形の白い袋の中から飛び出るように赤い花が咲いている、というきれいな紅白の華やかな印象です。ここ二・三日で、赤い花が落ちて白い袋がうっすらとピンクに色づいてきました。

シクラメンのハダニは相変わらず多いのですが、最近はベランダ菜園の野菜に移動したらしく、毎日手でつぶす虫の量は減ってきました。

しかし、ベランダ菜園の野菜の被害は甚大で、唐辛子とサンチュはハダニ被害で枯れてしまいました。ミニトマトも小さな実が少しなっただけ。バジルは新しい葉をどんどん料理に使っているので(ハダニがボロボロにする前に食べる作戦)、なんとか生きています。

 

一度発生すると根治が難しいらしいハダニ。なんか対策ありませんか?

七月十日(金)の作文

通信教材のブンブンどりむの見本教材(三年生用)の課題から

『絵になる言葉』を使ってお気に入りの場所を紹介しよう。

 

ぼくの家   イル・ボンナム

 ぼくがしょうかいしたい場所は、ぼくの家です。ぼくの家にいると、サーッとストレスがなくなってリラックスできます。ソファーはふかふかで、ベランダにはみどりの植物がいっぱいあります。

 とくに気に入っている植物は花キリンです。なぜかというと、そだてるのがかんたんだからです。花キリンは花が赤くて、くきにはとげがついています。けれどもそのとげはやわらかくていたくないです。

 あと、家の近くにある〇〇大橋の方で行われている花火もよく見えます。花火は、赤、青、黄色やむらさき、はだ色などのさまざまな色があります。でも高いアパートにかくれる花火もあります。

 できれば家にずっといたいです。

 

 

一度、事後指導。『絵になる言葉』(様子を表現する言葉)が使われていなかったので、付け足しました。(青字部分)

 

またも更新が滞ってしまいました。時間はあるのですが、打ち込むのがめんどうで、ついついさぼってしまいます。子供は作文を「手が痛い」と言いながら頑張って書いているというのに、ダメ母です。

 

さて、子供が「ネタがない」と言い張るので、今回も通信教材の見本教材から課題をお借りしました。(友達と遊んだり、遊んだり、遊んだり……しているのに、「ネタがない」とは、理解に苦しむところですが、友達と遊ぶのは当たり前の日常すぎて書くまでもないのでしょうか。)

 

『絵になる言葉』を使って目にうかぶように書く、という、非常にレベルの高い課題。小説のような素晴らしい表現が使われている見本教材を読んでも、我が子はあまりピンとこなかったようです。最初は『絵になる言葉』が全く書かれていなかったので、指導しました。

色と触った感じについては表現できましたが、さすがに花火が開いてから消えていく様子など活き活きとした動きまでは、表現できなかったようです。

 

七月十七日の作文では、今回書いたベランダの植物について、もっと詳しく紹介しています。とても面白い発想があって楽しい作文になったので、ぜひ見てくださいね。近日中にアップします。